スイスフラン(CHF)の特徴
スイスフラン(CHF)とは、スイスやリヒテンシュタインで用いられている通貨で、
通貨記号は「Fr.、SFr.、CHF」などと表示されます。
スイスは“永世中立国”という政治的スタンスの国柄であるため、
世界で最も安定した通貨として知られています。
そうしたこともあって、スイスフラン(CHF)は
「金よりも堅い」と評されることもあり、
世界的な有事の際には一時避難をするための通貨として人気を集めています。
スイスといえば金融をまず思い浮かべますが、
金融業以外にも“観光業、精密機械工業、化学薬品工業”なども盛んで、
お隣のドイツやフランスなどに盛んに輸出を行なっています。
スイスフラン(CHF)は為替取引において、
米ドル、ユーロ、日本円、イギリスポンドに次いで第4位の取引規模となっており、
値動きは小さいもののキャリートレードの際にはよく使われて、
他の高い金利の通貨とペアで長い期間でのスワップ益を狙う際にはよいといえます。
またスイスフラン(CHF)の特徴として、
やはりユーロ圏に位置しているために
その経済動向やユーロ(EUR)の値動きに大きく影響を受けやすいといえます。
スイスの貿易収支では黒字が続いているのですが、
主な輸出先であるドイツやフランスの経済状況にも
左右されやすいという特徴もありますので、
安定的な通貨ですがユーロ圏とはやはり関連性が高いといえます。
そうしたこともあって、
現在のEUの状況を鑑みれば必ずしも避難先として優れているかは
はっきりと言えない部分がありますので、
フランの特徴である安定性を過信せず注意することが重要です。